
日本経済新聞の電子版によると、老眼鏡の代わりに遠近両用のコンタクトレンズを使用する人が増えているのだそうです。
ご存知の通り、老眼鏡を使う場合は、現状の老眼の進行具合によって距離が決まり、
度数の違う老眼鏡をその度に用意していかなくてはなりません。
しかも遠くを見る場合は、一旦眼鏡をずらしたりはずしたりする必要があり、結構面倒な思いをします。
そこで遠くも近くもみるために便利なのが、「遠近両用」のメガネになるのですが、
従来の遠近両用の老眼鏡だと、見たい距離に応じて視線を上下にずらす必要があるため、
慣れるまで煩わしく感じる人が多いようです。
また、どうしてもレンズの遠近の境目に違和感を感じることがあり、それが原因で遠近両用を避けていると人も少なくありません。
そこで今、人気になっているのが遠近両用のコンタクトレンズです。
メガネを使いたくないという人に向くというのも相まって、コンタクトに変えたという人が多くなっているようです。
大手2社から新製品も発売で
さらなる広がりが期待される 遠近両用コンタクト
コンタクト大手のメニコンは、老眼と乱視を矯正できる
「2WEEKメニコン プレミオ 遠近両用トーリック」(ソフト)
を12月上旬に発売しました。
ただ遠近両用タイプの使用はまだ約8%にすぎず、乱視も矯正する機能を製品に持たせて、シニア層の継続利用を促すそうです。
同社の推計ではコンタクト利用者のうち40代以上が約45%を占めています。
今後はコンタクト利用に慣れたこの世代へ「遠近両用コンタクト」の普及を計画しているのでしょう。
また、 製薬、医療機器その他のヘルスケア関連製品大手の ジョンソン・エンド・ジョンソンの調査によると、
「手元が見えにくい」など老眼の症状を感じている人は
45歳から49歳までの男女のなんと「81%」に達していたといいます。

そのJ&Jからは、1日使い捨てタイプの遠近両用コンタクト
「ワンデーアキュビューモイスト マルチフォーカル」(ソフト)
が販売されます。
近くを見る部分と、その周りの遠くを見る部分を遠近両用メガネのように明確に区切らず、
度数をグラデーションのようになだらかに変えた光学設計で、
遠近の見え方のバランスを自然にした仕様になっているようです。
同社学術部のスミス朱美・医学博士によると
「視線をずらす必要もなく、自然な見え方が得られる」そうです。
しかも瞳孔の大きさや度数に応じ、171種類のレンズから選べるようです。
これだけの種類があれば、今の自分に合った最適のレンズが選べますね。
コンタクトにすることで、老眼鏡をかけ、あの目を上下にして遠くと近くを見分ける時の人相の悪さからも解放してくれそうです。